ムヌヨ゙ミヌ,ムヌヨ゙ミヌモ鯊ヨ

ヘシニャ

島嶼看護

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ディスカッション1

ロング先生への質問1:
ロング先生は、テニアンで行われている様々なアクティビティーについてお話をされました。沖縄でも肥満、高血圧、糖尿病が一般的な問題になっています。テニアンではこのような病気の予防策として、どのようにしてアクティビティーが始まったのでしょうか?また、テニアンの人々はどのようにしてアクティビティーが必要だと気付かれたのでしょうか?ロング先生がお使いになった方法や課題などありましたら教えて下さい。

回答:
どのようにアクティビティーが始まったかについてですが、15年前を思い出してみると、テニアンでは自分の車を洗っている人はいませんでした。外で散歩をしている人も見かけませんでした。それらはあまり格好の良い行為ではなかったのです。これらは文化的なことなのですが、自分の車を洗ったりする人は、あまりお金持ちだと思われないのです。そのようなことをしない人たち程、上流階級の人間だと思われます。テニアンの人々は、様々な場所から来た労働者に頼りきっていますから、「私の車を洗いなさい」「洗濯をしなさい」「これもして、あれもして」「私の子供の面倒をみて」と簡単に言えてしまうのです。そのような期間が何年も続き、テニアンの人々は時間に追われることがなくなったのでそれは良いことだと感じていました。しかし、そのために、彼らは活動的でなくなってしまったのです。
サイパンの保健局は、テニアンでもアメリカや他の国々と同じような健康問題が起こりつつあると気付き始め、健康問題対策の助成金申請のために少し踏み込んだ調査を行いました。そして、今行われているアクティビティーへの助成金を得られるようになっていきました。初めは小さな子どもたちを相手にしたアクティビティーから始まりました。健康のために子供たちに散歩をさせ、遠足やダンス教室が開催されました。ダンス教室ではインストラクターとして地元の少女を雇い、次第に充実されていきました。また、学校の体育の授業には新しいカリキュラムが追加され、子供たちは体育の授業で過ごす時間が少し増えました。
保健局の活動における課題は、アクティビティーの実施には地域住民の協力が必要だということです。助成金は限られていますから、アクティビティーを支援してくれる地域ボランティアが不可欠なのです。例えば、夕方の7時から散歩のアクティビティーを始めるとしましょう。そのアクティビティーを誰が統率してくれるでしょう?住民は一日中働いて疲れています。手伝ってくれるのは毎回ほぼ同じ顔ぶれです。同じ人たちに何度もお願いできるわけではありません。何度もアクティビティーへの手助けをいろいろな形で頼まれ、新しいプログラムの立ち上げまで任されるようになると、これはほとんど重荷と言えるかもしれません。ですから、我々の課題は限られた人材の中でどのようにアクティビティーを実施するのかということです。
また、各施設で自分たちのグループに合ったアクティビティーも始められました。学校の先生方のエアロビクスクラスやバレーボールチームといった、自分たちのための放課後のプログラムもあります。ヘルスセンターでは、運動場で集まってアクティビティーをします。しかし、これらのアクティビティーを地域住民の意識に浸透させることに関心が低いのは課題と言えます。

ツダ先生への質問1:
日本でも看護師が少ないということで海外から受け入れを始めました。グアムにはたくさんの島々があり、多様な文化・民族性があるので難しいと思いますが、グアムでも看護師の受け入れを考えたことはありますか?

回答:
とても良い質問ですね。他の場所から看護師を雇い入れていない島々は思い浮かびません。どこでも看護師が不足していますから、島外から看護師を雇い入れます。その場合、文化的障壁があることを理解する必要があります。言葉の壁というものもあります。一般的に、ミクロネシアでは日本人看護師は好評です。地元の看護師がのんびりしている一方、日本人看護師は勤勉で軽快なので気に入られています。医師たちから、「日本人の看護師は素晴らしい」と聞いたことがあります。ですから、一般的に言えばあなたも大歓迎です。しかし、収入についてあなたが満足できるかは分かりません。日本の本土から来た看護師をパラオで見たことがありますが、彼女はとても疲れて見えました。もし外国から看護師を雇うとしたら、それは短期間です。外国から来た看護師には、その地域の医療機関の考え方や習慣が理解できません。長く仕事が続くことはありません。これはとても残念なことです。外国から看護師を雇い入れる場合、一人だけというのはいけません。一人ではストレスが溜まりますから、同じ国から来て話し合える同僚が必要です。
2か月前、私の姉がハワイで大動脈瘤の手術を受けました。彼女が手術を受けた部署にはアメリカ人の看護師が1人と日本人の看護師が1人いましたが、その他は全てフィリピン人の看護師でした。私の息子がラスベガスで心臓専門医をしていますが「それまで、こんなにたくさんのフィリピン人看護師を見たことがない、まるでマニラにいるようだ」と言っていました。アメリカでは、外国から来た看護師が多く働いています。しかし、看護師が不足している沖縄についても考えてみて下さい。外国人看護師に頼りたいと思いますか?沖縄の人たちはそれを受け入れるでしょうか?理解していただきたいのは、私の息子の妻はフィリピン人で、私は個人的にフィリピン人に反対しているわけではないのです。しかし、外国人を雇う場合、常に問題と障壁があるのです。
フィリピン人看護師がグアムで働くようになった時、地元住民や先住民族であるチャモロ人たちは、看護師たちがタガログ語を話すということで動揺していました。看護師が、弱りきった状態でベッドに横たわっている患者の介護をする時、外国語で話をしているとします。その患者がどのように感じるか想像できますか?このような細かい部分まで意識する必要があります。外国から看護師を雇い入れる場合、看護師たちに何が期待されているのか、どのように行動して欲しいのかを最初に教える質の高いプログラムが必要です。しかし、もし可能であれば自分たちで充分な人数の看護師を養成してみてはどうでしょう?友達や隣人を看護学のプログラムで学ばせなさい。

ツダ先生への質問2:
グアムではご主人が車で送って行かないために、看護師が職場に行けないとおっしゃっていましたが、それはなぜでしょうか?

回答:
これはどうすれば当り障りなく説明できるでしょうか?私が繰り返し耳にした問題の一つは、女性が男性に職場まで車で送ってもらうということです。男性が飲み過ぎてお金を使い切ってしまい、ガソリンを入れるお金がなければ、看護師である妻を職場まで車で送っていけません。あるいは、男性がまだ酔っていて、妻に起こされたくなければ、看護師である妻は出勤できません。男性が自分の望んだ朝食が出されないために妻に暴力をふるい、妻は出勤できなかったというケースもありました。このように、家庭ではいろいろなことが起こり、欠勤の言い訳になっているようです。これが文化的なことなのか、夫婦間の問題なのかは私には断言できません。しかし、仕事に対する倫理観に問題があるのは確かです。日本では仕事に対する倫理観にあまり問題はありませんよね?日本では、仕事があれば、ちゃんと時間通りに出勤して働きますが、ミクロネシアではそうとは限りません。そのような倫理観に問題のある家族もあれば、ない家族もあります。ですから、文化だけではなく、社会自体を理解して、その社会がどのように機能しているのか知る必要があります。

 

 

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